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■2009/07/4〜6

上信越国境

魚野川

参加者:金田・石島・新発田(記)

 

このほど私は連続釣行(ハシゴ)になって、その前の日。荒川「角楢小屋」より下山してみると、車のバッテリーが上がっていて愕然とする。幸いに釣人 の車が入り替わり入って来て助けて頂いた。同行した会員とその後別れ、私はそのまま単独で谷沢川に入る計画でいた。しかし谷沢の車止め前の林道にて迷った あげく前タイヤを脱輪してしまう。たまたま今度は或る人達より助けてもらった。縁起などあまり担がない私だが、ハンドルを見つめ考え込んでしまった。
・・・懲りない私は「作戦変更する!!」(下記につづく)

1日目、
暇人仲間の別のパーティーが魚野川に出発する頃だった。電話して飛び入り同行したい旨伝えるとOKとのこと。
新潟県内、阿賀町から上越〜秋山郷へ移動する。その頃雨がひどくワイパーが効かないほどの地区があった、が、秋山郷切明につく頃、雨は治まった。車止めでは予想に反し一台もいなかった。
2時間ほど仮眠をむさぼり朝6時、今回同行する金田と石島の二名を乗せた車がすでに隣りに停まっていた。何だか嬉しくなって、朝ビールで軽くカンパイし6 時半出発する。その前に自分の車にエンジンをかけ様子をみると一発ビンビンで安心した。余談だが一つ年上の忌野清志郎はつい最近亡くなった。

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今年2度目(一ヶ月ぶり)の魚野川である。水平道までの毎度の急登も休みなしで登れ、身体の調子は良さそうだ。梅雨がこの地域にも掛かったらしく雲り空。山はぐっと緑が深くなり、背が高くなったウド、コシアブラに至っては判別しにくいあり様だ。
9時15分渋沢ダム横でザックを降ろし休憩する。傷んで荒れた避難小屋はこんどの冬の雪に耐えられるだろうか。
10時にはダム上の河原に降り立つ、さっそく目の前の岩魚観察をする。いっぱい居そうだ。水量は少ない。

 

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千沢手前のいつもの深場もジャブジャブ歩き、イワナを追い立てて我々はニタニタ笑い合った。
最初のゴルジュ「桂カマチ」も膝下だった。順調だったが次の高巻き入り口を(自分で云っておきながら)間違える。お助けロープで15m降りてやり直すこと になった。左下の沢音を聞きながらしばしの高巻きを終えると、岩魚保存会の看板をくぐって越え、釣りを我慢して先を急ぐ。次にひらけるイタドリ河原で11 時半。竿を出し釣り始めた。
足元に蝉の屍骸と思って拾ってみると、ゆっくり動き出す。終焉を迎える春蝉の♂だった。胸に付ければ、ちょうど金色の勲章だ。飛ぶ力はなく、ゆっくりと写真のモデルになってくれた。

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竿を出した我々は急に前に進まなくなった。右岸を小さく高巻く大岩の上で暫く大淵を眺めていると、隠れたイワナがまた現われる 。そんな事だから、間近だと思った高沢もいっこうに出て来ない。皆ザックの重みを気に出し始める「荷を下ろしてまた釣ろう!」と歩きを早めた。高沢テン場 に着いたら14時半だった。1時間ほどで設営を終え、金田はテン場下に釣りに出た。上からその姿が見える。何か言ってるが聴こえない。返って訊いてみる と、針先が折れた毛針を落すとそのつどイワナが跳び付くのだそうだ。なんども、なんども・・・。
まだ明るい16時頃よりカミナリに夕立となる。テン場下の本流はしばらく増水し白く見えた。様子を眺めながら我々3人は酒を呑み始める。
おかずの前にご飯が炊き上がってしまう。イワナの刺身で海苔を巻いたりと申し分なしだ。ただ、来る時見つけた天然ワサビが見つからず、SBのチュ−ブわさびだった。そうだ、ポトフを作って・・・それがまた旨かった。

2日目。
標高の高いこの地の夜は、冷え込んだ。私だけ対策に失敗、寒くて何度も起きてしまった。若い二名は快適だったようだ。
朝食は残りご飯に適当なスープを混ぜて暖め、腹に入れた。そのまた残った飯はタッパーに入れ、ふりかけに梅干しなどをのせ昼食の足しにする。即席ラーメン も持って、9時に出掛ける。目標は黒沢を詰めてみることだった。しかしすぐ近い大ゼン前から竿を出していた我々は、超スローペースであった。

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ここで釣るスタイルを解説すると。新人石島はルアーで、竿の先を下に向け(アンダーから)弓矢を射るよう見事に前遠方へ飛ばしていた。金田は私と同じくテ ンカラ釣りだが、レベルラインである。毛針の着水が静かで自然に流れる。私の諦めるポイントでも良く釣り上げる。私はフライF用ラインでその点は重い。毛 針もデカ白で良しと考えている。したがって水面が静かでゆるい流れは苦手。だが毛針にアクションを与えて、魚が誘い出た瞬間はたまらない。
ところで魚影は濃く、そこで前に進まない皆に声を掛ける。この状態では黒沢出合いでUターンとなってしまいそうだ。合図を送り容赦なくバチャバチャ上流に早歩きする。たちまちイワナも前を走る。

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ともかく12時半黒沢に到着した。
時間が惜しいが、ラーメンを作る。タッパー弁当も廻して食らいつく。そしてここで意見を取りまとめ、石島を本流に行かせ、滝が出たら引き返すように告げる。私と金田は黒沢に入って、と。全員この場(黒沢出合い)に3時に戻る事にした。
結局(早い話しが)黒沢組二人の釣師はイワナの誘惑に負け。最初の滝を仰ぎ見て哀れ時間切れ。

 

 

 

@高巻く小径を確認して戻る。
石島は「魚止めゼン」など見るまでもなく。始めてやったテンカラにも魚を掛けたと、戻って来た。
雨も降り出してきた。

 

 

 

 


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一目散で高沢まで掛け戻る。さほど雨は強くなく落ち着いた。一人それぞれ2〜3匹を持ち帰り宴会の酒のサカナになった。
順序は刺身にムニエルに天ぷらとした。また今夜もポトフ(簡単うまい!)。天ぷらの残りころも入り玉子焼き・・・その辺から分からない。用を足し心地よく横になる・・・・。

3日目。
昨夜も一時強い雨があった。今日は釣りはしないで帰る事に。10時45分テン場も片付け後にする。
こちらはまだ歩き慣れない高沢の出合いで一人の釣り人がテンカラ振り振り上がって来る。夢中で気付かない様子。
声を掛けると、地元山ノ内の方で日帰りだと云う。まだ午前11時だ。テンポよく本流を釣り上がって行かれた。荷は軽そうだったが、それにしても凄いものだ!
「俺たち追い越されたりして・・・」などと冗談ではない・・・しかし、その3時間後ぐらいに佐武流川対面あたりで案の定追い越されてしまう。そうとう釣れたらしい(数は控える)脱いだカッパを片手にスタスタ先に見えなくなった。
その後、我々としてもこれでいて、ほぼ順調に明るい内には下山となった。

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