今月2度目、足ならしを兼ねた沢登りである。やはり時期が早めで奥多摩周辺は桜も咲いていない。
一 の瀬林道から川への降り方はいくつかあるようで、テープの目印に従い急斜面を降りた。大常木谷は出合からしばらく穏やかで、景色を観ながら進む。東京近郊 なのに沢は深いと感じる。次第にゴルジュ状になると滝も現われ、それぞれ腰まで浸かったり水しぶきを受けながらも直登できる。身体の冷えも何とか我慢がで きた。
8m五間ノ滝
右岸から枝沢が出合い、少し右に曲がり気味のその前方に水飛沫が立ち上がっている。
千苦ノ滝なのだが滝は岩壁に隠れて見えない。
「千苦ノ滝」を巻くには。・・・滝を前方に見て、後ろを振り向くと巻き路が付いている。左岸に導かれてその踏み跡は巧みで感心させられる。ただ途中、ルンゼに樹が倒れたばかりで越えるに危険でザイルを出した。
滝の上にて落ち口をのぞくと、すべり落ちる水流がジャンプするよう岩盤がせり出ていて、下で観ると吹き出して見えたのが納得できた。
(ヒョングリ滝とも言えるかもしれない?)
小休止して歩き出し、再び淵とゴルジュウの連続が出て来る。
その最初の「山女魚淵」の前に立つ。
右側に数本のシュリンゲや細引き(赤色)がぶら下がって見える、それに取り付くには泳がないと無理だった。ずぶ濡れで振り子トラバースなど寒くて頑張れるはずがない、と判断。左の長い残置ロープは、なんのためか解らない。
夏の泳ぎを交えた遡行にはうってつけの沢に違いと思いながら。これより引き返すことにした。