暇人協会恒例の秋山郷釣行。毎年5月末〜6月初めの恒例行事だが今年は春先までの大雪を考慮し6月中旬とした。

1：30に新潟市の実家に帰っている新発田宅へ到着。食料その他の荷物を詰め込み、新発田氏と2人で切明の駐車場へ向かうべく磐越道から関越道を経由し、越後川口からは下道をひた走る。津南町の最後のセブンイレブンで朝食と昼食を買い込み、車に乗り込もうとしていたら榎本氏の高級車がやってきた。2泊組の下田、榎本、鈴木啓の3人だ。

今回の釣行は2泊組がこの5人、明日には田中、佐々木の2人が後からやってくる。

2台で切明の駐車場へ向かう。予定では5時に駐車場で待ち合わせだったが4:15には着いてしまった。ただし、そこには先着があり4人が着替えをしているところであった。聞けば黒沢のテンバに2泊するとのこと。われわれは千沢出会いのテンバにすることで話はついた。

先行者を見送りわれわれも着替えを済ませ、出発。吊橋を渡ると標高差200ｍの登り。いつものことながらこの最初の登りはきつい。以前、入山祝いをやり過ぎてこの登りでひどい目に会ってからは入山祝いは控えめにしている。登りが終わればあとはほとんど水平の歩きで難なく歩ける。

出発から4時間ほどで千沢出会いのテンバ到着。みんなで到着祝いのビールで乾杯！！天気は良いし至福のひと時だ。

すこしまったりした時間を過ごしてからタープの設営。今夜から天気が崩れる予報となっているため、雨対策に焚火のまわりもブルーシートで天幕を張った。これで雨が降っても焚火のまわりで宴会ができる。

僕と新発田が本流へ、下田、榎本が千沢へ、鈴木啓は酔っぱらったため留守番をすると言う。

本流を釣り上がってすぐに8寸が来た。毛バリは沈めた方が良さそうだ。その後左岸を高巻き右岸へと渡渉するが、水量があり結構きつい。新発田氏の渡渉をお助け紐で助けるがバランスを崩し危ないところであった。新発田氏が背中まで水に浸かってしまった。

ここからはしばらく難所はなく釣りに没頭できる。

しかし、淵では表層を泳いでいるイワナを何匹も確認できるが、目の前に毛バリを流してもプイと知らんふりをされてしまうし、たまに追いかけてくるものもいるが最後のところでUターンを決め込むといった具合だ。

結局3時間ほどの釣りで8~9寸3匹、7寸3匹の6匹の釣果で終わった。秋山郷のイワナもすれてきたし型も落ちてきたようだ。

8~9寸2匹を今夜の酒の肴にキープし、4時頃テンバに戻ると千沢組も戻っており、すでに3人が河原で宴を始めていた。

雲行きも怪しくなってきたので天幕下で焚火を燃やし、そこで本格的な宴会が始まった。合わせて3匹のイワナをショウガとニンニクで漬けにし、新発田氏の暴走料理が始まる。

下田顧問から散々悪態を突かれながらもマイペースな新発田氏がつまみを造っていく。酒もどんどん減って行く。自分が2泊分はあると思っていたビール2本、日本酒1000ml、40度の焼酎500mlがあっという間に無くなった。明日は誰かの酒をもらうしかない。他の人が持ってきた酒もだいぶ無くなっているようだ。最後の頼みの綱は明日やってくる田中氏がビールをたくさん持ってくると言っていたのでそれに期待しよう。

それから、明日は新発田シェフが源流パンを焼いてくれるという。これも楽しみの一つである。

6時頃に目が覚める。と言うより下田顧問からたたき起こされた。夜中から雨が降り出したが、焚火は消えなかったようだ。雨の中のんびりと朝飯を食い、コーヒーを飲んでまったりしていると雨に曇った下流の方から田中、佐々木の2人がやってきた。

みんなで「ビールは何本持ってきたかな」「日本酒や焼酎はあるかな」などと勝手なことを言いながら到着を待っているところへ、へとへとな顔をしている佐々木といかにも重そうなザックを担いだ田中が到着。

そこへ榎本副会長の容赦のない言葉が飛ぶ。「酒はどれくらい持ってきた？」「本流まで戻ってきれいな水を汲んで来て」こいつは鬼かと思ったが、僕も「酒や焼酎は持ってきた？」と。

われわれは2人を待っていたのではなく酒を待っていたのである。

後半記　田中

　やっとテン場に着いたと思ったら水を汲んでこいだとか、薪拾ってこいだとか、酒の種類は？だとか、色々言われているがきっと皆は照れて悪態をついているのであろう・・きっと・・多分・・そう信じたい・・・

　テン場で少し休憩して早速釣りに出かける、本流の千沢との出合いの少し上流のところで８寸ぐらいのイワナが釣れ幸先がよいなと思い榎本副会長は、ルアーで私は、餌で釣り上がるが・・・釣れない！！じっくりとポイントを探るがアタリもないまま函淵のところまで来てしまう、高巻いて先に行っても少し手前で上流から釣り下がってきた人たちに聞いたが悪い状況も変わりそうにないのでここで引き返すことにする。

テン場に戻ると佐々木君が疲れなのかブルブル震えてかなり寒そうにしているのでよく冷えたビールをすすめようかと思ったが可哀想なのでやめた・・・佐々木君は、今回が初の源流泊だが、ちょっと自分とダブらして見てしまう、思えば自分も去年、ここ秋山郷が源流泊デビューだったなと・・・がんばれ佐々木君！！はじめは、誰もが初心者だぁ〜

お昼ご飯を食べて今度は、真島会長と千沢を釣り上がることにした、会長も自分も餌で釣り上がるが釣れてくるのは、５〜６寸のチビばかりの釣果で終わるがとても見事な千沢二段の大滝が見られたので自分なりには、大満足でした。

テン場に戻るとお楽しみの宴会のはじまり！！いつの間にか雨も止み焚き火もいい感じで燃えて飲めや食えやと大いに盛り上がる、ワラビのおひたし、山菜の天ぷら、お好み焼き、カレー、イワナの漬けに手巻寿司、圧巻は新発田さんの源流パン、最高でした！！顧問の楽しい話で盛り上がり、あれだけ大量にあったお酒も全部飲み干し9時前には全員眠りに落ち夢の中へ・・・

（最終日）

タープを叩く雨の音で目覚める・・・まだ薄暗い中、雨の中の撤収は嫌だなと思いながらもう一度寝る、AM５時頃、ゴソゴソとみんなも起き出しお湯を沸かしコーヒーを飲みながら昨夜の余韻に浸る・・・あれだけあったお酒が全てなくなる暇人釣行は、恐ろしささえ感じながら来年はもっと大量の酒を担ぎ上げるよう佐々木君に精進させるぞと心に誓う（笑）（佐々木君、冬の間は毎週、ボッカトレだよ！！）昨夜のカレーの残りで簡単な朝飯を食べみんなでテン場を綺麗に片付けゆっくりと登山道を下山していつもの温泉で汗を流しこれまたいつもの飯屋で昼飯を食べ解散した、帰りの高速道路は、渋滞もなく明るいうちに帰宅できた。

　今までで数えて３回目の秋山郷だがいつ行っても楽しい、会として参加させていただいて色々なことを学ばせてもらい自分なりにレベルアップしているなと実感できた釣行でした、顧問をはじめ会長、副会長、諸先輩方これからも色々と宜しくお願いします、今回、同行してくれた下田顧問、真島会長、榎本副会長、新発田さん、鈴木(啓)さん、佐々木さん、またひとつ楽しい思い出ができました、ありがとうございました。