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■2010/07/06〜09

秋山郷 魚野川釣行

新発田(L)奥富 金田 豊田(記)

  夏休みが取れる時季になった。
場所は決めていないが、平日2〜3泊で釣りに行きたくなった。
平日で2〜3泊出来る人を思い浮かべて見る・・・下田顧問・・・新発田さん・・・後は名前が浮かんで来ない。
早速、新潟に居る新発田さんに連絡を取り日程を決めた。

  4人で行く事になるのだが平日に3日も釣りに行ける会員達は、自分も含めてだが本当の暇人なのか? 理解のある会社に勤めているんだなぁ〜と思う。

  出発直前にバケツを引っくり返したような雨にみまわれる。正直この雨には心が折れた。
雨男とされている新発田さんと、もしかしたら雨男なんじゃない? と思われている私達ではこの様な雨は降らせられないと思っていると、都内某所で嵐を呼ぶ男の下田顧問を始め、記録的な大雪を降らせた松ちゃん、暇人の精鋭達が飲み会を開いているとの情報が・・・恐るべし。

 集合場所である奥冨邸に向かう頃には、すっかり雨も止んでいたが増水が頭をよぎる。
奥冨邸に着いてビックリ! 庭の扉もガレージの扉も車の中からリモコンのボタンを押すだけで開閉するし、車4台停めても屁でもない広さ。それにガーデニングスペースに畑もある。
昔マンガであった「うる星やつら」の面堂邸みたいである。
荷物を積み替え1時30分に出発。

 5時20分に車止めの切明けに到着し、共同装備を振り分け5時50分に出発。

 行きはよいよいの下り坂。吊り橋までは足は軽いが、その先の九十九折りの急坂は天国へ続く急坂なのか? 地獄へ続く急坂なのか? 神のみぞが知る急坂を、期待や色々な思いを込め登っていく。

千沢がテンバならば佐武流を下り釣り上がって行くのだが、今回のテンバは、千沢の二股を本流側に1時間位遡行した場所のため下らずに通過する。

千沢と本流の出会いで水量を見ると、千沢側からの水量も本流側からの水量も多かった。

釣りはイワナの看板から始めた。
気持よさそうにテンカラ竿を振る人、2ヒロ位の仕掛けでエサを流す人色々である。

私はというと普段の運動不足がたたり、昼飯を食べ休憩を取り釣りを開始する。

イワナの看板からテンバ迄の間で、8寸〜泣き尺が今宵の宴を盛り上げてくれるには充分な数が釣れた。

テンバに着き時計を見ると、13時を回っていた。
やっと重たい荷物が降ろせると思うと同時に、気持も切れる瞬間でもある。

まずはテンバを設営し薪を確保して乾杯。
乾杯をすると山の神に見放されたのか? 大雨が降り出した。

奥冨さんと焚き火を試みるも、小枝にさえ火が点かない状態・・・。あえなく撃沈!

じゃあ飲むかぁ〜と慣れない手つきでイワナを刺身にした。
にんにくがなくパンチに欠けたが、わさびで美味しくいただいた。

新発田シェフもタープの下では思うように料理が作れないにも関わらず、ご飯を炊き、カレーを温め、つまみも出してくれた。
酒豪揃いの暇人会員ではあるが、疲れが後押ししたのか? 350mlビール1本と少々の焼酎等を飲み、増水した川から石が、ゴロン・ゴロンと流れる音が不気味に響く中19時過ぎには皆撃沈。

 

昨日は疲れも後押し酒もほとんど飲まず寝てしまった為、朝5時40分に目が覚めた。
雨は上がっていたが空を見ると、どんより曇っていた。
川の水も増水し、水の色もあまりいい感じではない。
他の3人は爆睡している。
する事もないし空や川を見た感じ、今日はテンバで停滞だなと勝手に思い込み昨日余り飲めなかった焼酎をぼう〜としながら飲み始める。つまみは、昨日のイワナの刺身と福神漬け。
30分もすると1人また1人と起き出し、最後に新発田さんが起きた。
酒が入っているペットボトルを見ると1リットルのボトルの半分が空いていた。

今日、行かないですよね〜の問いに、せっかく来たんだから行くよ、といい朝食を作り始める。

朝食を済ませ7時過ぎに出発。
時間と共に天気もよくなってくるが、水中のイワナの姿はあまり見えない。
魚が見えないと釣る気もだんだんなくなり、倒木を探してはキノコはないか? と釣りそっちのけで探し始めるが、場腐れだったり小さかったりで丁度いいのが、なかなか見つからなかったが、食べ頃のヒラタケを何とかゲット出来た。

前回来た時は平水だったので渡渉は楽に出来たが、今回は増水しているため安全を考慮すると共に、普段出来ないスクラムでの渡渉やザイル・カナビラを使った実践練習をしながら、盆栽岩の見える手前まで釣り上がり、昼飯のラーメンと魚肉ソーセージを食べテンバへ戻る。

昨日頑張ったにもかかわらず点かなかった焚き火に今日も、奥冨さんと私がチャレンジするもなかなか点かない。そのうち、ポツポツと嫌な奴が降って来た。
私の不甲斐なさに耐え切れなくなった金田君が、私と交代し火を点けてくれた。その頃より雨も止んできて今宵の宴の準備が整った。

新発田シェフがいるので、私達がする事は刺身と焼き枯らしの準備だけである。
昨日は疲れと雨のせい? で新発田シェフに勢いがなかったが今日は違う! 昨日のうっぷんを晴らすかのように、ウルイの酢味噌和え・ピザ・ビーフシチュー等の料理が次々と出来上がってくる。
新発田シェフには申し訳ないが、私達は美味しい料理を食べ酒に溺れて行くだけである。
溺れていく途中で困るのが、焼き枯らしの火加減である。近いと焦げてしまうし、遠いと生のままになってしまう。
焼き枯らしは時間をかけてじっくり作るものだが、酒飲みは時間と共に思考回路が麻痺していくと同時に体の自由が利かなくなってくるからである。
でも不思議と朝になるとちゃんと出来上がっている。
薄れて行く意識の中でも寝る前にちゃんと火の調節をしているのか、はたまた自分が寝ていて気づかないだけで、同行者が夜中に起き出し調節をしてくれているのかは定かではない・・・。

 

いつもながら朝起きてビックリする。
寝袋に入って寝た記憶はないが、必ず寝袋で寝ている。帰巣本能というか、体内にある生命維持装置が働くのか解らないが不思議である。

昨日は飲み過ぎたせいで、朝目覚めると7時30分を回っていた。ガサガサしていると奥冨さんも起き出した。今日は下山日のため、新発田さんを起こし下山準備を始める。

新発田シェフの美味しい朝食を食べていると、金田君が釣りから帰って来た。
朝食を摂り、テンバを来た時よりもきれいにし、パッキンを済ませ10時15分に山の神様に「ありがとうございました」の合掌をしテンバを後にする。

 

帰りの車の中で災いが1つ。
峠道を走っていると、私の左腕に激痛が・・・。長袖をめくってみるとそこにはなんと「マダニ」が逆立ちをしていた。幸いまだ噛み付かれたばかりで頭は入っていない。車を非常駐車帯に緊急停車し、刺抜きで抜いてもらい後日医者に診てもらう事となる。
熱も暫く引かなかったためライム病? とも思ったが、ただの風邪であった。

 


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