'05/09/14〜16
新潟県大石川西俣沢釣行記


'05/09/14〜16 新潟県大石川西俣沢 全日本暇人協会




新発田 悟(L、記)
渡邊 実
豊田 涼介



キャットウォーク(吊り橋)もモノとせず往くのだ!

2005/9/14(水)
 大石ダムより大熊小屋までが5時間。「長い・・な〜」と思う。それは、途中に横切る小沢が現われる度に、アップ・ダウンを強いられるからであろう。もっとも、バックウォタ−から沢通しを歩いて行けると云うが、下流部ゴルジュ帯を上からのぞき込むと尻込みしてしまう。今回は、2時間程登山道を歩き、中ノ俣沢出合い雨量計付近より沢に入る事にした。この入渓点は絶好のテン場で、当初ここで野営の予定であったが雨の予報の為、2泊を小屋泊とした。

 沢に降りてしばらくは、釣り竿を出さずに遡行をする。この先ゼカイ沢が現われ登山道がぐっと川に近付くと、道に上がり、すぐまた川に降りる。ここの通ラズに以前は巨木が真横に引っ掛かっていたものだが、今は無く、新たなる流木が溜りつつあった。

 正午を過ぎた頃コンビニおにぎりを食べてから、竿を出し始める。岩魚は何度も川底を走るが今いち釣れない。単に技術の問題にしても・・それより、気温が 生暖かく薄暗いのである、時折風が吹き、葉っぱが降って来る。(14号台風崩れが近付いて来たようだ)大雨が心配で内心落ち着かない。

 ・・ようやく、前方に吊り橋が見えた。
まずは一安心、大熊小屋へと駆け登り(誰もいない様にと)そして入った。

 始めて来た渡邊、豊田も内部をぐるり見渡し『最高だね!この小屋』と口を揃えた。残念ながら雨が小屋の屋根をバシャバシャたたき、外で焚き火は駄目だ。岩魚も無しである。

 供え付けの、傘と鍋とバケツを借り、外の名水を汲んで来る。
ちょっと上等のモルトウイスキーをストレートで『ぐいプゥワ−ァー』と飲みこし、別容器で「大熊名水」を飲む。なんと我々は正しい事をしているのだろう!

 同時進行で夕食のメシを炊き、持ち込んだベーコンと玉葱、ピーマン、ナス、等を炒める。味噌汁は昆布だしに採りたてヒラタケを入れ、後は調理はおしまい。すでに酔いが廻る、後は我々貸切り小屋で好きなように寝た。

2005/9/15(木)
 明るくなり掛けたが、雨は降っていた。「このまま寝てヨ」である。しかし9時頃にはあがって来た。「行ってみるか!」と濡れた登山道を吊り橋まで降りてみる。水量は多いが水はきれいだった。橋下で早くも釣れた。沢の雰囲気も見事で、陽も射して来る。竿を出した皆はなかなか先に進まない。大熊沢出合いに着くと正午頃だった。
直ぐ先は難しい箇所があるが「ダメなら戻ろう!」と行ってみる。

 やはり「行けそうで行けない」狭まった所だった。それでも何とか突破する。沢はまた穏やかとなる「こんな渓相が好きだ」と想いながらも時間が気に掛かる。

 鉾立沢に2時15分に着く。二手に分かれ、3時に戻ろうと、私と豊田で鉾立沢に入る。鉾立滝には「デッカイのが溯上しているかも」と、期待したの、だが『何ッ?!』

深かった滝壷は膝より浅くなり、下から見上げる滝の右側は数年前は階段状で、私はノーザイルながら滝上まで上がったものだが、今や、変型して2段の滝になってしまっていた。
 8寸1匹のみで写真を撮って引き上げる。来た時の難所は何とかなるだろう、帰りを急ぐ。
『泳ぎの突破』で大熊沢にたどり着けた。水量豊かな大熊沢を駆け上がり、丸太の橋より登山道伝いで小屋に帰った。

 夕食の宴会は派手にかぎる。岩魚4匹ゲットした。料理の技術の少ない我々は
「全部テンプラで行こう」と、 決まった。三枚に下ろした岩魚は刺身で堪能。頭と中骨と皮は片栗粉で空揚げ。内臓は生粉に転がし、サーとテンプラ粉を付けて揚げる。塩ッ気を付け食べる と、感謝感激なんにも要らない状況と成る。ところがである、その前のパフォーマンスは、腹ぺこ我々に、使え使えと云うように小屋に有る大鍋にて・・素麺を 作って食べたのであるが、これまた記録すべき事であった。『旨いそーめん』=大鍋=大量冷水=ザル=必須条件。これら全て完璧。鰹と昆布だしに生ねぎ、生ミョウガ、SB生わさびは準備出来てる。『どうだ!』である。どうだ!どうだ!で今夜も酔いつぶれて寝てしまった。ウマカッタ。

2005/9/16(金)
沢のソーメに取りつかれた我々三名は、大量にご飯を食べ残した。「もったいない」と、備え付けの旭化成のラップにておにぎりを作り、来た時よりも美しく掃除をして、登り下りの登山道を一路引き返した。


ゴルジュを突破して


藪を越えると沢は開ける


小屋はもうすぐ


旨いソーメンに旨い酒、正しい源流の夜


これが豪華な大熊小屋


天候も回復し綺麗な山並みが


あ、いるいる・・・・・


デカいのいるよ!


水の濁りもとれて


晴れた渓は快適なり


水のみ場


霧に煙る豊田氏

記:新発田悟


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