'04/07/23〜25 
暇人合同釣行
下田河内山塊今早出沢


'04/07/23(金)〜25(日) 下田河内山塊今早出沢 全日本暇人協会


下田香津矢(L)
   典子
坂本隆彦(記)
新発田悟
鈴木誠一

 
いざ早出の泥壁へ
ピンソール履いて捲土重来!


 毎年会員からの希望の多い早出ですが、今年もやってまいりました一の又越えルート!
今回は秘密兵器として、巷で話題の渓流シューズ用軽アイゼン「ピンソール」を履いて
例の泥壁に臨みました。                                      
結果は上々! 上りも下りもしっかりとフリクションの効いた足置きができました。ただ、
事前にピンソールの鎖を、靴に合わせて正確に調整しておくことが肝要です。さもない
と下りで外れますぞ。                                        

'04/07/23(金)
 前夜のうちに一の又の橋について仮眠をとる。我々の他に品川ナンバーのワゴンが停めてあり、朝挨拶したところ、調布と横浜から来た二人組みだとのこと。25kgはあろうかというでかいザックを背負っている。

 5:30に、相変わらずはっきりしない踏み跡をたどって歩き始める。先週までの大雨で、ここ一の又も相当に水がでたようだ。そこここで渓相が変わっており道行く我々は惑わされる。

 川沿いに歩いて2時間、そろそろ一の又名物、早出の泥壁だ。沢筋から離れる前に、今回の秘密兵器、ピンソールを装着する。茨城の竹濱さんの作ったこの軽アイゼンは、装着はちょっとばかし面倒くさいが効果のほどは抜群で、毎年苦労する泥壁でも、難なくフリクションを効かせて登っていける。
 気をつけるのは、事前に靴に合わせて調整しておくことと、スラブの上では逆に滑るので注意することだ。

 難所の泥壁ものりこえ、虚空蔵の鼻を眺めながら稜線でひとやすみ。風が気持ち良い。あとは1時間下れば今早出沢だ。

 膝をかばいつつ急斜面を駆け下る。それにしても会長とノリちゃんの早いこと。タッタカタッタカ下っていって、あっという間に見えなくなった。あのペースで下っては僕の場合自滅行為なので(^^; ゆっくりと下る。

 道が右手の沢に合わさり、沢の底がなめてくると、目の前にはもう、眩いばかりに明るい今早出沢だ。
 
 昼食を取ってからテン場をつくる。と、なにかいつもと違う雰囲気に気づく。・・・アブがいない。あのいやらしいメジロアブが一匹も見えないのだ。おまけ に風も高原のように涼しく、タープの下で寝転がっているとまるで高原のリゾート地のようだ。こんな快適な早出は初めてだと、会長と新発田さん。

 寝転がりながら、虚空蔵鼻の前を飛翔するオオタカをながめているうち、前夜の徹夜のせいか睡魔が。そのまま2時間ほどお昼寝してしまいました。

 夕まずめ、新発田さん鈴木さんが釣りに出かけ、おかず用岩魚を獲ってくる。焚き火に火を入れ、スープ、天麩羅とご馳走が並び始める。今夜のシェフは新発田さん。岩魚とイカクンの天麩羅が旨い。


車留めで出発準備


山中で朝ごはん


お馴染み、「三浦尾根」


風が当るところで休む


逆光の新発田さん


泥壁を前に、ピンソール装着


これは旧型ピンソール


無事泥壁を越えた


涼しい風に一休み


さあ、あとは下るだけだ!


今早出沢に到着


ここは平水だった


快適なテン場


夕飯の岩魚


新発田さんの天麩羅


焚き火が燃えて夜が更けて

'04/07/24(土)

 朝から良い天気だ。今日はガンガラシバナまで行く。

 朝食を取りながら準備をする。・・・・あれ、左頬がなんか変な感じだ。触ってみるとボコボコに蚊に刺されている。そう、前日、アブがいなかった事に安心して無対策でシュラフに潜り込んだのだが、早出名物の薮蚊は健在だったのだ。
 鏡が無いのでどんな顔だったのかは確認できなかったが、帰ってから数えたところ、左頬だけで83箇所さされていた。

 途中竿を出しながら上流に歩く。岩魚はいるがチビばかりだ。小ゴルジュで、飛び込んで泳ぐ前に竿を出したところ、8〜9寸が数匹掛かった。そうそう、このサイズが欲しいのだ。
 欲をいえば尺なんだけど(^^;

 途中、横滝の川原で昼食とし、歩き続ける。例年苦労する雪渓も、今年は全くなく、ただの河原歩きだ。その河原が藪で一度狭くなり、再び広くなってくる。両岸から木が消え、一面のゴルジュになってきたらもうすぐだ。

 わずかに残る雪渓のかけらの横を過ぎ、緩やかに右に曲がると・・・・・ガンガラシバナだ。

 太古から豪雪により削り取られたとおもわれるこの地形は、何度見ても見入ってしまう。今年も晴れていて良かった。頑張ってここまで来てガスっていたら、それこそ間尺に合わないよね。

 ずっと眺めていたいところだがそうもいかず。重い腰をあげ、テン場にもどる。途中わずかに出だしたメジロアブを払いながら黙々と歩く。

 その夜は、隣のテン場の若者を交えた楽しい宴会となった。なんと南谷さんの知り合いだという。世の中狭いものだ。持ってきたすべての酒と食材をだし、大宴会となるも、坂本は睡魔に襲われ途中リタイア。おやすみなさい。

 翌朝、快晴の中テン場を撤収し、汗だくで来た道を戻る。何度か迷いながら14:00ぎには車留め着。御神楽の湯で垢を流し、食事をして高速の人となる。
 途中、左手に下田山塊を見ながら南下する頃、一天俄かに掻き曇り、つむじ風が左右を走り空には雷鳴、猛烈な土砂降りとなった。くわばらくわばら、渓中でこんな雨にはあいたくないなぁ。
 新発田さん曰く「今年の新潟の天気はおかしいよ」

 我々と入れ替わりに入渓したパーティは無事だろうか、などと考えながら、高速を駆け下っていくのであった。

記:坂本隆彦


上天気の中、準備完了


ゴルジュを突破


新発田さんの水中渡渉写真


会長が釣った岩魚


シバナへ歩く


または泳ぐ!


岩魚は、かわいらしいサイズが多い


良い感じの支流が合わさる


不思議な造形の横滝


横滝下で昼飯


へつって突破


ついにガンガラシバナ到着


しばし見とれる


鈴木さんは記念撮影


横滝を落ち口から見たところ


その夜も新発田シェフが腕を振るった


会長の山話が楽しく続く


翌朝、撤収


来たときよりも美しく!


記念撮影


帰路の急登で一休み


右側は横浜から来た若者


やっと車留め。お疲れ様でした!



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