'03年清津峡解禁釣行


全日本暇人協会 '03/04/01(月)
下田香津矢
大沢健治(記)
小林



'03/04/01(月)

 車止めでうとうとしていると、小林さんの車がやってきた。
 
「おはようごいます、こっちはね、きのう雨がけっこう降りまして・・・」

 そんな会話から始まった釜川解禁、水をたっぷり吸った重たい雪が毎週の釣行・酒・タバコ・睡眠不足でへばりぎみの体に追い討ちをかける事は間違い無さそ うだ。それでも歩き出してしまうのは綺麗なイワナを釣りたい、引きを味わいたい、そんな欲望に負けてしまうからだろうか。

 ザックを背負い、かんじきを履き、春を迎えたばかりの林道を歩き始めた。先頭に小林さん、続いて下田会長、最後に自分が歩く。はじめのうちは前を行く二 人の会話を聞く余裕があったのだが、30分も歩くともうそんな余裕もなく、ついて行くのが精一杯だ。二人の強さには今年も脱帽である。

 1時間ほど歩いただろうか、眼下に迫力のある流れが見えた。雪に埋もれたゴルジュの中に大滝が水しぶき上げている、昨年の解禁尺物が出たポイントだ、釣 りたい気持ちはあるのだが周りを見渡すと雪崩のあとだらけ、崩れたあとに地肌を出しているところもある。二人の判断で今年はその上流にある取水堰まで歩こ うということになった。さらに雪の斜面を蹴りつけ踏み締め、やっとのことで取水堰に到着した。後ろには大きなブナの古木、前には水量ゆたかな流れ、踏みあ とのない雪の上にザックを降ろしへたり込む。
 いっぷくしたあとは釣りをおなかいっぱい楽しむだけだ。雨と雪代の影響で水量は昨年の倍はあるだろうか、まずは目の前の流れに仕掛けを流す、何度か流し たがアタリが来ない、少し上流に行きここならきっと・・・きたっ! 目印が流れに逆らう、少し小さいが綺麗なイワナだ。会長もすぐ後ろで良型を抜きあげ る。それからはポイントごとに魚は顔を見せてくれた、後ろから釣っている小林さんはさすがに名手、後からでも次々イワナを釣り上げる。
 
写真を撮ったりいっぷくしたり、のんびりと昼まで釣り上がり、20匹近くは釣っただろうか、取水堰まで戻り酒を飲みながら昼飯をとった。少し酒がまわり、流れの音、時折崩れる雪の音、目をつぶっていたら寝てしまった。

「そろそろ行きますか!」
小林さんの言葉に起こされる。よーし歩くぞ!明日はまちがい無く筋肉痛だな、そんなことを考えながら歩き出し、行に付けたかんじきの跡を踏みなおした。
記:大沢健治





















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