北海道 道東遡上アメマス釣行


'02/10/11〜10/14
全日本暇人協会
瀬音の森


坂本 隆彦(記)
鈴木 洋
新谷
岩田 
渡辺 渡


'02/10/11(金)

 昼までに仕事をやっつけ、午後休を取り椅子を蹴って帰宅する。これから北海道にアメマス釣りにいくのだ! 仕事なんかやってられっか!
 慣れとは恐ろしいもので、最近では職場の仲間の白い目も怖くなくなった(^^;

 帰宅してザックを引っつかみ、羽田経由で一路釧路へ。

 羽田空港で【渡】さんと、そして釧路空港で西別川さんと落ち合い、釧路ランカーズで買い物をした後、宿へ荷物を置いて食事へ。西別川さんオススメの炉辺焼き屋だ。サンマ、シシャモ、ホッケ、カレイと定番を注文するが、東京で食う魚とは一味も二味も違う。忘れていた本当の魚の味を思い出した感じ。

 西別川さんは、今日仕事で積丹から戻ってきたばかりとの事。明日からの連休は論文を仕上げるために自宅缶詰状態だそうだ。そんな状況で我々に付き合って頂き、ありがとう御座います。

 明日に備え、酒も程々に宿に帰る。

'02/10/12(土)
 午前2:00に目覚ましが鳴る。ちょっと早いが身支度して外に出ると、深夜の路上でルアーのフック交換をしている人影が・・・・Hiroshiさんだ(^^;
 Hiroshiさんのパジェロに渡さんと乗り合い、途中のコンビニでShinyaさんと岩田トーシローさんと落ち合って、毎年行く入渓点へ。

 林道に入り少し進むとゲートが閉まっている。「台風による路面流失のため通行禁止」だと〜? あわてて別経路で入渓点へ向かう。出遅れた分だけ先行者が心配だ。

 4:00、まだ真っ暗な入渓点に着き、身支度して夜明けを待つ。白々と明けて行く空を見上げながら、薄暗い流れを眺めていると、ああ、最果てまで釣りに来たのだなァと実感する。

 橋で上流組に僕とShinyaさん、下流組にHiroshiさん、岩田さん、【渡】さんと分かれる。上流は3年前に死ぬほど良い思いをした場所があるのだ。柳の下にアメマスが何匹居るかは知らないが、実績ポイントに惹かれてしまうのは致仕方が無い。

 遡行して数分、Shinyaさんが良型を掛ける。40cm程の良い型。でもこの川ではこれがアベレージサイズなのだ。
 ああ、なのになのに、僕の投げるラパラには何ら反応が無い。後ろからはShinyaさんの声。
「はい3匹目〜! おーっと4匹目〜。鵜住居さんどう? 魚は居るよ〜!」
 うへ〜、強烈なプレッシャーだなー(^^; でもなんで釣れないんだろう。腕の差を考慮しても一匹位掛かっても良さそうなもんだが。

早々に良型を上げる新谷氏 坂本の釣った50cmUP

「ディープダイバーが良いみたいだゾ」とのアドバイスに従いルアーを替える。といきなり、
 ドン!
という魚信。えいやっと抜くと36cmのアメマスだ。ちょっと小ぶりだが久しぶりの再開を祝って記念撮影。
 その直後、木の枝の覆い被さった淵に流し込んだルアーに、ゴンゴンゴン!という重い魚信! おお〜! 大物だゾ〜!!
 思いっきり竿を矯め、枝の下から魚を引きずり出し、ミシミシと撓る竿を庇いながらタイミングを見計らってエイヤッと抜く。

 今釣行最大の、50cmJUSTのアメマスだった。良かった、夢よもう一度と無理して北海道に来てホントに良かった。

 その後、さらにShinyaさんに、「せめてツ抜けなきゃね」とプレッシャーを掛けられながら釣りあがる。爆釣というには今一つ連荘で釣れないのだが、3匹に1匹は40cmUPという大物釣りの世界だ。内地じゃこんな魚は八久和でも行かないと絶対釣れない。

結局、Shinyaさん24匹、鵜住居14匹の釣果を得て納竿。入渓点に戻る。

 橋の所には岩田さんが佇んでいた。フライのストリーマなのでアップストリームはキツク、復路は竿を出さなかったそうだが、下流もかなりの釣果があったそうだ。しかし、あの流れのなかでフライを振る岩田さんには本当に頭が下がる。並みのキャスティングの腕じゃポイントに毛鉤を落とせませんよ絶対。

 やがてHiroshiさん【渡】さんも戻ってきた。【渡】さんは入渓直後に1匹掛けてその後も順調に釣り40cmUPも掛け、さらに幻の魚イトウも3匹掛けたそうだ、うーむ、羨ましいゾ。

 車に戻り厚岸の宿に向かう。楽しかった今日の釣りを話しながらの車中だが、前夜の睡眠不足が祟って不覚にも居眠りをしてしまった。運転していただいたShinyaさんゴメンナサイ。

 厚岸では丁度牡蠣祭りが始まらんとしているところ。当然宿の食事も牡蠣鍋、焼き牡蠣、牡蠣フライ、生牡蠣と牡蠣尽くしだ。旨い食事で英気を養い、Shinyaさんの部屋に集まって2次会と洒落込んだが、皆睡眠不足で朦朧としてきたため早期に解散。明日の釣りに備える。


平坦な湿原に生える潅木 潅木は川柳が多い

川から上がって渡辺氏、鈴木氏、新谷氏 宿の晩飯は豪華
'02/10/13(日)
 今日も同じ場所に入渓だ。昨日とは場所を入れ替えて、Hiroshiさん、【渡】さんが上流組、Shinyaさん、岩田さん、鵜住居が下流を攻める事にする。

 昨日に比べて、魚の出は格段に渋い。ストラクチャをかなりタイトに攻めないと大きいのは出てこないようだ。Shinyaさんだけが好調に水音を立てている。

 やがて、僕にもポツポツと魚信が来るようになった。サイズは控えめで30cmをちょっと越える程度か。って内地の基準では尺モノって言えば大変な事なんだけどね。どうも北海道へ来ると贅沢になって遺憾なー。

 岩田さんが先行し、見事なロールキャストでストリーマをポイントに落とし込んで行く。上手いもんだ。よーし僕も・・・・と気合を入れなおしていたら、後ろのShinyaさんが、
「うおーい! でかいぞ〜!!」

 あわてて戻り水面を見ると、60cm近くありそうな、丸々太ったアメマスがルアーを咥えて悠然と泳いでいる。Shinyaさんが竿を矯めてもなかなか上がってこない。
まさに潜水艦だ。ここの川は、水面から立ち位置まで2m程落差がある。しかしこのサイズの魚を抜くと竿が折れるので、草着きの斜面をズリ上げようと試みたところ、ラインが草に絡まって敢無くバラシ。あ〜惜しい! メジャリングできなかったが、公称55cmと言うことになった。

 その後もポツポツと釣れるが、どうも単発で爆釣という感じがしない。が、時折ルアーを追う魚影はすこぶる大きく、気が抜けない釣りだ。

 やがて川の合流点に着き、腰を下ろして昼飯とする。昨日イトウが出たというポイントにルアーを投入すると、1投目で大きな魚体がガバァっと・・・出ただけで終わった(^^; 多分アメマスだ。

どこまでも平坦な湿原の川 釧路名物 泉家のミート。超大盛り!

 食後、適当に竿を出しながら入渓点に戻る。余り釣り気も無かったので適度にルアーを流しながら歩く。瀬音の無い湿原の中、聞こえるのは草ずれの音と自分の足音だけ。

 橋まで戻り、今日釣れた魚の数を思い出してみると、7匹。なんと仲間内で一番少ないではないか。やっぱ集中力が途切れると釣果も落ちるなー。まー昨日デカイのを掛けたからイイか(^^;

 上流組みは、随分と奥まで行き、やっと魚群にあたったそうだ。1日違うと魚の様子も随分と違うもんだ。

 納竿し、一路釧路へ。宿に荷物を置き、ひとっ風呂浴びて夜の街に繰り出す。何度か入ったことのある居酒屋に陣取り、2日間の思い出話を魚に一献。また一献。
 論文書きで釣りに参加できなかった西別川さんも加わり、いつまでも話は弾むのであった。
 居酒屋を出て、〆は泉家のスパゲッティ。岩田さんの頼んだミート大盛りは、それこそ暴力的な量の多さで、それを平らげた岩田さんも胃袋も凄い。鵜住居は控えめに泉家オリジナルの塩味スパゲッティでした。

 明日はあさから流れ解散のため、今夜のうちに釣友との別れを惜しみ、再開を誓う。
湿原のアメマスは今年も健在だった。この豊穣な湿原と川が、いつまでもこの姿のままでありますように。飛び立った飛行機から見下ろした湿原の風景は、来年来るときまでこのままで居てくれるだろうか。居て欲しいと願いながら、夢のような2日間を想いながら東京に向かったのであった。

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