'02/07/26〜'02/07/29 |
メンバー リーダー 下田 香津矢 沖田 忠信 大沢 健治 坂本 隆彦(記) 米倉 |
'02/07/26(金) 小手指の下田師の家に21時集合。下田師を先頭に沖田、大沢、坂本、米倉と車に飛び乗り、深夜の関越道をひた走る。 夜が白白と明けてきた頃、室谷の登山口に着。車止めには我々の車以外見当たらない。ヨッシャ! 1番乗りだ |
車止めにて身支度中 | 三浦尾根 |
沢沿いに迷路のように伸びる踏み後を、藪を漕ぎ漕ぎ辿る。30℃近い気温の中倒れそうになりながらやっと辿りついたフォルスピークの「三浦尾根」。 |
尾根から早出谷を望む | 今早出にて水浴び |
ドロドロの赤土の壁を越えると、目前に広がる早出谷が視界に飛び込んでくる。目のさめるようなブナの林を駆け下り、汗だくになって川に飛び込む。とにかく暑いのだ。 |
朝飯食ってガンガン釣るぞ! | メジロだ! 今年は少ない方だ! |
当初の予定では割岩沢まで行く筈だったのだが・・・・・ワタクシ、坂本めがかなりのバテ具合でありまして・・・・・・。 「坂本の調子だと割岩までは無理だろう、ここにテン場をとるぞ」 面目次第もありません・・・・・。 沢沿いのちょっと奥まった所にある天国のようなテン場にタープを張り終え、上流下流に分かれて釣り始める。 ところが釣れない! 全然釣れない!! 魚の走る影さえ殆ど見えず。 遮るもののないスラブの谷では、釣れない釣り人を容赦無く日光が照りつける。しまいには竿を出すより川に浸かっている時間のほうが長くなってくる。 「いいか、釣りは日並みだ。機に臨んで変に応ずる事も覚えろよ。多分下流組も釣れていないだろう」 下田師の言葉に、竿を仕舞ってテン場へ引き返す。 '02/7/27(土) 昨日の貧果を挽回すべく、上流に向かって歩き始める。目指すは夢にまで見たガンガラシバナだ! 晴れ渡る青空に、今日も暑くなりそうだと思いながら気合を入れる。 |
早出の岩魚 | 大沢、泳ぐ! |
爆釣とまでは行かないが、毛鉤に岩魚が掛かり出す。昨日は魚影さえ見えなかったヒラキに、今日は岩魚は付いている。 釣りながら、水遊びしながら遡る。 |
不思議な造形の「横瀧」 | 上りはへつったが巻き道があった |
やがて現れる「横瀧」。二段の滝の真中に大きな風穴の開いた不思議な滝だ。いったいどうやったらこのような地形ができるのか・・・・。 |
巨大な雪渓から冷気が噴出す | 雪渓を潜って命拾いの記念撮影 |
やがて、前方から真っ白な冷気が漂い始めた。何事かと歩を進めると、この酷暑の中巨大な雪渓が! 崩れかけたズタズタの雪渓の上を慎重にルートを決めながら渡る。途中の大きなクラックは渡れずに下に降り、後は潜って抜けた。 (この雪渓は、帰途には崩落していた。我々が渡った僅か数時間後の事である。通過しながらも足の震えを押さえきれなかった) |
アメマス系の岩魚 |
雪渓を越え、歩きやすい渓相となった。岩魚も型は今一つだが魚影はすこぶる濃い。谷が幾分広くなり、まわりにますます木が少なくなったなと思いながら二つ、三つ曲がり角を過ぎると、突然目の前に広がる異様な風景があった。 |
天下の奇景 ガンガラシバナ これだこれが見たかった |
そう! これが夢にまで見たガンガラシバナ、目もくらむような巨大なスラブだ。思えば数年前、出張先の本屋で求めた渓流誌に載っていたこの景色を見たときから、自分の源流への憧れは始まったような気がする。 大スラブの圧倒的な存在感に威圧されながら、昼飯のラーメンをすする。 「あの草付きまで上って左へへつり、ルンゼを抜ければ尾根を越えて割岩沢まで行けるぞ」 うーむ、凄い人がいるものだ・・・・・。 |
今夜の分だけ釣る |
沖田シェフが腕を奮う晩飯 |
昼食後、大沢が竿を出したと思ったら数匹の良型をぶら下げてくる。適量を今夜のためにキープし納竿。 テン場に戻れば、沖田シェフが腕を奮い、荷揚げした大量の食材を消費すべく大宴会となる。テン場で出会った地元の釣り師も合流し、宴会は深夜まで続くのでありました。今日の釣りと、風景と、豪華な食事に腹と胸と頭が一杯になったところで就寝。 星空を見上げながら、明日の帰途の山越えの事を考える。 「暑くなければいいな。水汲んでいかないとな。」 翌日はまたしっかりと晴れ、酷暑の中、気息奄奄、青色吐息で娑婆へと戻るのでありました。 |
記 坂本 隆彦 |